Serendipity【イタリア 編】 英語が話せると世界はもっともっと素敵なことだらけ!

Serendipity: the occurrence and development of events by chance in a happy or beneficial way.

変わったこと、変わらないこと

8年ぶりに訪れたサムイ島は私達が住んでいた頃と比べると、一見すると大きなショッピングセンターが出来ていたりと、若干変わったようにも見えますが意外と変わっていないところの方が多いよう思えます。

現地の人が営む料理屋さんやマッサージ屋さんの雰囲気や日々の暮らしの流れ方は以前と全く変わっていないです。

 

それよりむしろ今私と一緒に旅行している娘の方がこの8年間で変わったな、と思います。

 

長女は8年前の中学1年生までの約10年タイで暮らしている間、現地の学校に通っていました。

タイ人の家族と常に一緒にいたりとタイ人の生活に関わることの多い暮らしをしていた彼女はまさにタイ人そのものでした!

当時は言葉もタイ語の方が日本語より流暢だったことを覚えています。

家庭でも英語を話し、またリゾート地なので外国人との交流が多かった彼女は誰とでもオープンに話すことの出来る子供でしたし、誰のことも受け入れることの出来る国際感覚に満ちた子供でした。そういった点は外国人を寛容に受け入れるタイの良いところが影響していたとも思います。

 

そんな彼女でしたが8年前に大阪に帰国してからは近所の公立中学校に馴染めず京都にある帰国子女受け入れ校に通いだしました。

 

タイ語で育った彼女にはタイ語で試験を受けることの出来るこちらの学校は都合が良かったのと、何よりどんなところに住んでいた子も受け入れるという懐の深い学校だったからです。

 

そしてそれから8年以上経った今…。

日本において13歳から21歳まで教育を受けた彼女はタイ語を随分と忘れてしまいました。日本語と英語の能力がタイ語を上回ったのです。

残念ながらタイ語はマイナーな言語なため日本において維持するのは容易ではありません。当然ながら普段誰とも使わない言語よりも学校や生活で必要な日本語や英語力がどんどん付いていったのです。

以前は母語のように話していたタイ語も今では彼女にとって外国語になってしまったのでしょうか…。

 

今回タイにしばらくぶりに戻って来ると、あらゆる場所でタイ語を話す機会があり娘はとても嬉しそうです。ただ彼女いわく「とっさに口からタイ語が出ない!」そうです。

とはいえ、いたる所でタイ語を話しているとどんどん慣れて来たのでしょうか、少しずつスムーズに話しています。やはり10年母語のように話していた言語でもなかなか最初は出なくなるのですね。

 

娘の言語能力は以前とは変わりましたが、一方何一つ変わらないところもあるのです。

やはりこの子は間違いなくタイで育った!

と、つくづく思うのは日本人には無いゆったりとした考え方を持っているところです。細かいことにとやかくこだわらず、時間の流れに余裕があるのです。動じないともいうのでしょうか。

(正直日本ではただのダラダラした人間にしか見えなかったのですが、タイに来ると妙にしっくりきています。)

そして今でも彼女はタイ人と同様とても寛容です。

色んな人がいてそれで良い。とよく道徳の授業で教えますよね、それを自然に身につけています。

 

旅行ってやっぱりいいですね。

今回は娘の変化、そして変わらない彼女の良さを再確認することが出来ました。

 

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